先日飲んだブノワ・ライエのLe Jardin de la Grosse Pierre Bouzy Grand Cru (ル・ジャルダン・ド・ラ・グロス・ピエール・ブジィ・グラン・クリュ) 、書かれているだけで8品種以上のぶどうが使われていたのですが、うっとりする芳醇さ・むちゃくちゃ複雑で豊か丁寧で、大変感動しました。
シャンパーニュのぶどうは3品種 (シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ) と思ってましたが、AOCでは7品種まで大丈夫なのですね。また7品種内の中に古代品種とされるぶどうも使用されていたのでまとめました。
シャンパーニュの原産地統一名称(AOC)規定で使用できるぶどう7品種 (1919年)
1.Chardonnay (シャルドネ) 白ぶどう
ピノの系統(ピノ種とグアイス・ブランの交配種)だったので、シャルドネもピノ系に属する品種と思われていた、ピノ・シャルドネと呼ばれている
3.Meunier (ムニエ)
元ピノ・ムニエ、最近ピノ系品種でないと判明
4.Pinot Gris (ピノ・グリ) 白/グリぶどう
古代名はEnfume (アンフュメ別名MeunierFume (ムニエ・フュメ))、またはFromonteau (フロモントー)
5.Pinot Blanc (ピノ・ブラン) 白ぶどう
リンゴや柑橘、白い花の香り
6.Arbanne (アルバンヌ) 白ぶどう
青草・野菜・ピンクペッパーの香り
7.Petit-Meslier (プティ・メリエ) 白ぶどう
シャルドネの親グアイス・ブランとサヴァニャンの交配品種、白コショウ・ボンボンアングレ(リコリスベースのキャンディ)・もぎたてリンゴ・クリスピーの香り
上記で解るように、シャンパーニュは「ピノ系品種、アルバンヌ、プティ・メリエでつくります」と決められていたようです。
シャルドネとムニエは、元々ピノ系のジャンルと認識されていたのですね。
また、ピノ・グリ、フロモントー、アンフュメ、アルバンヌ、プティ・メリエは白ぶどうなので、シャルドネとアッサンブラージュしてもBlanc de Blanc(ブラン・ド・ブラン)を名乗ることができます。
ブノワ・ライエのシャンパーニュには、グロ・プラン、タンテュリエ系品種も入っていました。
・Gros Plant (グロ・プラン) 白ぶどう
シノニム Folle blanche (フォル・ブランシュ) / Picpoul (ピクプール)
・Teinturier (タンテュリエ)系ぶどう品種
果汁に色素が含まれる品種全般で、繊維を染めるための食物として育てられていたようだけれど詳しい資料が少ない
20世紀前半ラングドックで人気を博したAlicante Bouschet (アリカンテ・ブーシェ)やAramon (アラモン)がタンテュリエ品種と呼ばれる
アラモンはアラモン・ノワールやアーメン・ノワールとも呼ばれた。Alicante Bouschet(アリカンテ・ブーシェ)はアラモンの15倍の色素濃度を持つと言われ、スペインで最も広く植えられる、グルナシュの古い呼び名などと言われ混同されることも
タンテュリエ種はいくつかあって、ガメイにもGamay de Bouze(ガメイ・ド・ブーズ)と呼ばれる種があるみたい
詳しくは不可解なブドウ品種「タンテュリエ系」を一読下さい。
「アリカンテとグルナシュ、混同されてわけわからん」などが詳しく載っていて面白かったです。
↓ こっちはLe Jardin de la Grosse Pierre Bouzy Grand Cruのテイスティングメモです。おいしかった~